9月6日に筒井昌秀先生メモリアル講演会(於:福岡)に参加しました。歯周・外科・補綴・インプラントの巨匠である先生方のご講演をお聞きすることができ、大変勉強になりました。それだけでなく、自分自身の矯正臨床の方向性が正しいことをあらためて認識することができ、日々の自分への励みにもなりました。
歯科医療で最も大事な目標である「咬合のlongevity(長期安定性)」を達成するために、歯周・外科・補綴・インプラントなどの領域においても、先生方が様々な方面で深く追求してお考えになり努力し続けておられること。そしてそれを、若いこれからの歯科医師(私も含めて)がしっかりと引き継いでいくことの大切さ、責任をあらためて感じました。
「咬合のlongevity」を達成するためには、見た目や形態的に良い咬合を得るだけでは不十分であり、顎関節を含めて機能的に良い咬合を得ること、口腔周囲筋の緊張を改善すること、そして歯周組織の健康をはかることなど多くの課題があります。歯周・外科・補綴・インプラント・矯正の専門医が連携することで、より良好な状態を患者さんに提供できること。その大切さをあらためて認識させて頂きました。
いつもこのような素晴らしい機会を教えて下さる内藤正裕先生に心から感謝するとともに、これからもっと「矯正専門医としての誇りと責任感」をしっかりもって努力していきたいと思います。
2月20日〜24日の5日間、ロスフィロソフィー2年間コースのセッション1に参加しました(於:東京)。今回は、池田和己先生と伊佐世先生の他、アメリカからRWISO(http://www.rwiso.org/)設立者であるDR.Williams、酒井 優先生、足立 敏先生が、5日間ずっと毎日ご指導して下さいました。お忙しい時間を私達のために下さって、本当に心から感謝しています。昨年のベーシックを受講した際には、このフィロソフィーを日常臨床でルーチィンで取り入れることはかなり大変そうだな、、、、、、、と不安を感じたりもしていましたが、今はむしろ快適です。日々の仕事が増えて以前に比べるとハードですが、自分自身の臨床が確実に向上することを信じられるからです。新しく見えてくるものが、楽しみです。講師の先生方は本当に偉大で素晴らしい先生方ばかりで、矯正歯科という仕事を心から愛し感謝しておられることを感じます。講師の先生方の臨床に対する姿勢からも多くを学ばせて頂ける貴重なコースだとつくづく感じます。 そして、このコースは2年間にわたって7回のセッションで成り立ちますが、私を含めて13名の受講生、仲間がいて、心強いです。年齢層は幅広いですが、皆、自分自身の臨床を高めるべく向上心の高い矯正医が全国各地から集まっています。私は長崎大学を卒業して、私の学年から矯正歯科を専攻したのは私だけでした。だから私は、同じ学年の矯正医のライバルが身近にいるわけではなく、自分の臨床の向上を常に時間軸で評価していました。今回は素晴らしい講師の先生方、そして一緒に前に進んでいく仲間がいるこのコースを受講していることに、とても幸せを感じています。
12月3、4日にRoth Philosophy basic course(於:東京)のsession 3を受講しました。日々の臨床をさらに発展させるためには、このフィロソフィーを日常臨床で応用することが大切であるとあらためて感じています。
歯科治療において顎位や顎関節の問題はとても重要であり、顎偏位や不安定な顎位、口腔周囲筋の緊張、顎関節症やその既往を有する患者さんは多いのが実際の現状です。講習会の中で池田先生がご指摘下さったように、全く新しいことを始める際に労力を要することは必須となりますが、まずは視点を変えたいと思います。スプリント治療によって、不正咬合が顎口腔機能にどれだけの影響を与えているのかを、実際に解ることができるんですから。
来年2月からはロスフィロソフィー2年間コースが始まります。1セッション5日間、7セッションから成るコースですが、実り多いものになることを期待して、頑張って修得したいと思います。
10月8、9日に東京でロスフィロソフィーのベーシックコースを受講しました。このコースは3か月間にわたるコースで、今回はそのセッション1です。 矯正治療は、ただ単純に歯並びだけを整えるだけでは決して成り立ちません。矯正治療では、良好な歯並びと咬み合わせを得るだけでなく、美しい口元ライン、機能的咬合、健全な歯周組織、機能的な顎関節を得るために最善を尽くした質の高い治療を行うことがとても大切です。 今回のこのコースは、機能的咬合、機能的な顎関節を獲得するための診断およびその知識と技術を修得するベーシックコースです。顎位の確認と安定を、「顎関節レベル」で具体的に計測して診断することー。これらの情報は、患者さんの口腔内、歯の模型、レントゲンの側貌写真などを分析しても得ることはできません。 「顎位の確認と安定」—矯正治療を行う上で必ず直面する大きな問題です。 矯正治療で、患者さんと私達が最も求めるものは「咬合のlongevity(長期安定性)」です。矯正装置をはずした患者さん方が笑顔で「歯を大事にします」と言って下さる想いに対して、これからも最善を尽くしてより質の高い矯正治療を提供できるよう努めたいと思います。
今日は夏期休暇の最終日で、上野の東京都美術館で行われている「フェルメール展」に行ってきました。以前、勤務医で東京に住んでいた頃、一時は毎週のように頻繁に美術館に足を運んでいたものです。昔は絵画など殆んど興味なかったのですが、私たちの矯正歯科医という仕事柄、美的センスやバランス感覚、イメージする創造力なども必要であると思い自ずと引かれていったという感じでしょうか。
絵画の展示数は多くなかったのですが、光の使い方は評価通り巧みで、天才と呼ばれる画家の巨匠も描画技法など基礎的なものをきちんと勉強して師の影響を受けながら育っていったんだな、、、と私たちの業界に共通するものを感じました。画家たちはカンバスと向き合ってカンバスの中で自分の想いを表現するのでしょう。一方、私たち矯正医もある種の一職人というか技術者でもあるのですが、対象となるのは患者さんの身体です。患者さんの身体の大切な一部である歯を全部動かすのですから、ものすごい仕事だと思います。
矯正歯科は歯列咬合だけでなく顔をもつくり出す「創る医療」であり、診断はもちろんのこと術者の技術やセンスによって治療結果が大きく影響を受ける医療ですから、これからもっともっと頑張りたいと思います。矯正歯科は数週間の講習会を受けたから、、、といって中途半端に手をつけられる医療ではありません。また、中途半端な環境の中でできる医療でもありません。私たち矯正専門医が大学を卒業してから自分の仕事の時間の100%を矯正歯科に注ぎこんで走っていても、まだまだ道のりの長い医療なのです。このように、矯正は専門性が高い医療である事実を、患者さん方にもぜひ認識して頂きたいと思います。
7月3日にESK例会に参加し(於:福岡)、プレゼンテーションをさせて頂きました。ESKとは、九州圏内の矯正歯科専門開業医の先生方からなる会で、大先輩の先生方が沢山いらっしゃって多くを学べる会です。このような良い機会を与えて頂き、先生方には本当に感謝しています。
今回、私は「矯正治療におけるvertical controlとprofileの変化」について発表させて頂きました。当院で治療した成人のハイアングル症例10名について、矯正治療前後の側貌の変化をvertical controlと上顎前歯の前後的位置の変化から検討した結果を報告しました。10名のうち5名はハーフリンガル(上顎を舌側矯正、下顎を唇側矯正)で、残り5名は上下顎ともに唇側矯正で治療したものです。いずれも矯正用インプラントは使用せず、通常のマルチブラケット装置でオーソドックスに治療した結果、どのようにvertical controlが得られたのか、そしてどのように側貌の変化に寄与したのかを調べました。その結果、全ての症例で側貌の良好な変化が得られ、10症例のうち6症例では大臼歯が圧下して下顎の反時計回りの回転が得られて側貌の変化に寄与していました。また、口元ラインの変化量は症例によって異なり、上顎前歯の後退量に比例するものでないことは明らかでした。
近年ではインプラント矯正が盛んになり、矯正用インプラントを用いることで従来不可能であった歯の動きが得られるなどのメリットが数多く報告されています。しかし、マルチブラケット装置を用いる上で、ワイヤーの矯正力による繊細な歯の動きを具体的によく観て対応していく必要性があると思います。私は、小さな一つ一つの積み重ねがより良い結果を生むと考えていますので、日常の臨床でより細かく繊細な仕事ができるようになりたいと思っています。
側貌レントゲン写真の治療前後の重ね合わせ
先日、矯正治療が終了したある患者さんに、学会やホームページ、パンフレットなどへの資料の提供を依頼したところ、顔写真の提供についてもご了解を頂きました。「私と同じような悩みを抱えている患者さんの参考になれば、、、と思いますので顔写真も使って下さい」と言って下さいました。そういえば、以前に同じ依頼をした患者さんからも同様な言葉を頂きました。
「患者さんから患者さんへの思いやり」なんだ、、、と感動しました。嬉しかったです。
矯正治療は装置をはずした時点が終わりではありません。矯正後は治療前に比べて患者さん自身がお手入れしやすい口腔環境が得られますが、その後は『保定(ほてい)』という大切な段階に入ります。保定に入っても、咬合の管理、歯石除去、ムシ歯のチェック、歯質の強化、装置に不具合があれば迅速に対応するなど、、、患者さんに感謝の気持ちを忘れずに一生懸命丁寧に管理していきたいと思います。いろいろな面で、本当に患者さんに有り難う、、、と思います。
4月22〜24日の3日間、東長崎中学校に歯の検診に行ってきました。今年から東長崎中学校の歯科校医になりましたので、今回はその初仕事です。普段は医院での診療のみの毎日を送っていますが、学校という全く違う環境に3日間身を置き、とても新鮮でした。中学生は皆とても元気で礼儀正しく、可愛くてたまりません。校医として生徒さんの口腔内の管理に貢献するために、とにかく初期のムシ歯を見落とさないことを一番念頭に置いて今回は検診にのぞみました。ムシ歯は自然には治りませんので早期発見して初期の段階できちんと治療することが大事だと考えます。シーラント塗布などの予防処置を受けている生徒さんも多く見受けられ、予防処置の実際を確認できました。歯みがきについては、上手にできている人とそうでない人との差が大きかったです。検診した後に「ムシ歯ありますか?」と聞く生徒さんも多く、皆やはり気にはしているんだな、、、と嬉しく思いました。気にしている時が、意識が高まる時期だと思います。
ムシ歯とはどのようなものか、どのようにしてムシ歯になるのか、正しい歯みがきの仕方、間食指導、歯の大切さなどをきちんと教えてあげる必要性を感じました。
3月27日にESK例会(於:福岡)に参加しました。ESKとは、九州圏内の矯正専門開業医の先生方からなる勉強会です。矯正専門開業の大先輩の先生方から、矯正臨床やマネージメントなどetc..多くを学べる会です。ちょうど2年前、ニューヨークでの第一回世界舌側矯正歯科学会大会に参加した時に、福岡の佐藤先生に入会のお誘いを頂きました。その頃から参加したいな、、と考えてはいたのですが、当院での症例を提出した上で入会させて頂きたいと思い、時期を待っていました。入会には6症例の矯正治療症例の提出が必要で、今回その症例の資料を持って参加しました。日頃、自分なりに頑張っている自分の仕事を、矯正専門の大先輩の先生方に観て評価して頂けるということは、とても幸せなことです。私は東京で勤務していた時に、恩師から「矯正は難しいよ。矯正のいろんなことがわかって、いろんなことができるようになるのは、自分がやめる時なんだよ。」と教わりました。矯正治療は専門性が非常に高い医療で、矯正専門医の道のりはとても長いんだということ。
今回は、午前中に矯正用インプラントの講演があり、午後は小坂肇先生の「骨格性III級に対するclassIII finish治療」のご講演を詳しく聴くことができ大変勉強になりました。骨格の問題がある患者さんの歯列咬合を仕上げる場合、上顎前突、下顎前突のいずれの場合もオーバーコレクションしたいと考えますが、小坂先生の症例はいずれの症例もオーバーコレクションが確立されており、仕上がりがとても美しくて素晴らしかったです。ClassIII finishも骨格性III級の矯正治療の一方法としてこのように素晴らしく作ることができるんだという事実を教えて頂きました。例会の後は、懇親会があり、マネージメントに関することや矯正臨床のことなどより多くのことをさらに具体的に詳しく教えて頂きました。本当に貴重な機会です。一つ一つの教えをしっかりと頭と心にとめて、これからも頑張っていきたいと思います。次回のESK例会は7月です。

